鋼鉄のうばたま

メタル大好き主婦のブログ

ダウンロードフェス2019・後半

前回の続き

 

ダウンロードのステージは横並びでは無く、前後に2ステージに分かれている。

なので、場所取りに悩んだ方は多いだろう。

Slayerの為にtears stageの一般エリアの最前列に陣取った私は、この後のAnthraxを、本来なら前方へ走って行きたい所を、遠くから眺める事になる。

 

14:50~Anthrax

OPからやってくれる。

サイレンが鳴って沸き立つ中、何と最初に演奏したのはPANTERAのCowboy from hellのイントロだ!

これは意表を突かれた!これは楽しい!

今が一番脂乗ってんじゃ無いの?と思われるAnthraxのショーの始まりだ。

早々に大モッシュピットは出来上がり、新旧織り混ぜての名曲の数々に、まだまだイケるぜ!と沸く観衆。

個人的には"Got the time"が嬉しかった。

私は近くのスクリーンを観たり、遠い遠いステージを観たり、やっぱりもどかしかった。

控え目に見守る人達に囲まれながら、遠くから声援を送った。

名曲のパワーに身体がAnthraxの方へ行きそうになるのを何度抑えた事か。

メンバー皆が楽しそうなのも印象的だった。

一瞬ミスにより演奏が止まる場面があったが、スコットがMCをとり、巨大モッシュピットを作らせ、客を煽った結果、逆に爆発的に盛り上がる、その曲はIndiansだ。

当然の今回一番の大合唱の超お祭り騒ぎ。

これが何とラストの曲だった。

やはり物足りない。もっと欲しい!

Anthraxは早く単独来日して欲しいと切に願う。

 

16:00~Ghost

アルバムは持っていないが気になるバンドだったので、今回生で観る事が出来てとても嬉しい。

見た目はダークだが、どちらかと云うとポップロックの様な印象。

広いジャンルの人に受け入れられ易い、高品質の音楽だと思う。

 

教会の様な豪華ステージセットに、これからのショーに期待が高まる。

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SEに続き、イントロが始まると会場のムードは一変。これは私も知っている。Ratsだ!

コピア枢機卿が登場するや凄い歓声が上がる。

 

枢機卿は素晴らしく姿勢が良く、紳士的な佇まいで、派手に動き回る事は無いが切れのある動き、色気のある歌声。

私はあっという間に心を奪われた。

何てカッコいいんだ!!

 

音楽でありながら、それはミュージカルでもオペラでも無く、その世界観はまるで演劇を観る様。

と、感じるのは私だけだろうか。

 

後ろのバンド&コーラス隊、ネームレス・グールズ達の仕事っぷりも目を見張る物がある。

演奏や動きが静と動で完璧に計算し尽くされた印象を受ける。

 

その統制は観客席にも及ぶ。

私達は枢機卿支配下で踊った。f:id:iron-peyote:20190604211126j:image

ミドルテンポの曲が多い。

へヴィさとキャッチーさが心地好い。

 

いよいよ佳境というラストから2曲前位でキャノン砲が爆発する。

キラキラと観客席に紙吹雪が舞う中にドル札の様な物が見えた。

勿論ニセ札で、お札には枢機卿の顔がプリントされているという。何それ超欲しい!

様々なパフォーマンスにあれよあれよと喜び跳ねている内に終演の時となってしまった。

とても良いものを観させて頂いた。

ありがとうghost!

きっとまた会いましょう。

 

 

オーパス・エポニモウス

オーパス・エポニモウス

 

 

17:10~Sum41

これだけのビックネームだ。流石の私も何曲か耳にした事がある。

メタラーである私がSum41を観れるのはラッキーとしか言いようが無い。

そういう感じで楽しみにしていた

 

・・・が、心地好いリズムの波に揺られている内に、日頃の睡眠不足が祟って、私は半分船旅に出ていたのだった。

立ったままだったので、夢と現実の間にずっと居た。

スクリーンにアップになったデレクの表情が険しく見えたのは後ろめたさがあったからだろう。

後日どの感想を見ても凄い盛り上がりだったと書いてあったので、彼等も満足してくれたに違いない・・と思いたい。

QueenWe will rock youとサバスのParanoidのカバーを演ってくれたのはメタラーへのプレゼントだろうか。

パフォーマンスは流石の貫禄といった印象と、いつまでも尖ったティーンのままといった両方の印象を持った。

機会があったら今度はもう少し近くで観たいな。

 

 

18:20~slayer

 

・・・・・・・・

 

ついに、この時を迎えた。

直前の時間となり、柵を握る手に自然と力が入り、まだ幕が下りたままのステージをじっと見つめる。

ついに、ついに・・・

その後の言葉は続かなかった

 

暗転し、ファンの絶叫が重なりあう中、SEが流れ、真っ赤な照明で染め上がった幕に十字架が回転する。それはペンタグラムからSlayerのロゴマークに変わり、そして幕が一気に落ちる。

炎と共に4人が現れ、一発目の曲の“Repentless”が正に容赦なく演奏される!

私は両方の拳を上げて狂わんばかりに叫んだ。

皆同じだ。

爆発的に、弾ける様に、狂った様に会場は沸き上がった。

これがこの後もずっとだ。


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一曲一曲の演奏が本当に素晴らしく、そして全部名曲だ。ベストだ。

演る曲全部が嬉しくって仕方ないのだ。

また、炎の量も過去最大だった。

演奏に合わせて上がる上がる!

メンバーは相当熱かったに違いない。

トムが随分痩せてスッキリしていたのは、実はこれのせいか?と一瞬馬鹿な考えが過った。

そう、前回より随分と痩せて見えたので、体調も少し心配したのだが、歌声、パフォーマンス、演奏、どれをとっても力強く、とてもとても素晴らしい物で、魂が籠っていて、何度もぐっと来た。

この日は全部で19曲だったらしい。


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いつもより少しだけ曲間が空いた様だが、それが一曲一曲を噛み締める為だった様に思えた。

私が初めてSlayerのライブを観たのは確か、DIVINE INTERVENTIONリリース後の中野サンプラザで、それからは、毎回、何を置いても観に行った。

そして今回のSlayerは、様々な思い入れを抜きにしても、過去最高のSlayerのライブだったかもしれない。

どの音もよく聴こえた。

私は無限の体力でも手に入れたのかと思う程ずっと拳を上げ続け、叫び続け、頭を振り続けた。

この時、この場は不思議なパワーに満ちていた様に思えてならない。

パーフェクトの更に上。

Repentless、Blood Red、Disciple、Mandatory Suicide、Hate Worldwide、War Ensemble、Jihad、When The Stillness Comes、Postmortem、Black Magic、Payback、Seasons In The Abyss、Born Of Fire、Dead Skin Mask、Hell Awaits、South Of Heaven、Raining Blood、Chemical Warfare………

この熱狂の渦の中に永遠に居たいという願いを打ち砕く様に、アラヤの高い(!)シャウトと共に“Angel of death”が始まる。

言葉にならない想いが熱狂を一層大きなモノにする。

私もSlayerへの想いを全てぶつける。

このバンドにどれだけ助けられたか、自分の熱と力をどれだけ引き出して貰えたか。

Slayerは炎の様だ。

私の怒りにも悲しみにも苦しみにもハッピーにも、この炎があったから、今がある。

 

演奏は終わった。

歓声は止む事が無い。

メンバーが去った後、トムだけが残り、上手、中央、下手、それぞれに立ち、観客をじっと見る。

トムに言葉は要らない。

私は叫びすぎて喉がヒリヒリする。

“ヤバい。泣きそう・・・”

そう思ったが早いか、私の顎から水滴が落ちた感触がした。

一瞬汗かと疑ったが、私は既に泣いていたのだった。

目から一筋の線が出来ていた。

 

トムはドラムセットの土台の上に置いてあった紙を手にする。

手紙か。

今までこんな事は無かった。

 

「Nooooooooーーーー!!!!」

 

自分で叫んで驚いた。

つい本音が出てしまった。

「彼等の決断を尊重し最期迄見守る」なんてカッコつけた事言っといて、目の前にしたらこれだ。

でも、そうなんだ。

言った事は嘘じゃない!

でも…

Slayerのライブが最期なんて嫌に決まってるじゃないか!!

 

トムはこれ以上無い優しい笑顔で立ち、たどたどしい日本語で、ゆっくり手紙を読んだ

 

「これが 私達の 最後の ショーです

とてもかなしい

I will miss you

さよなら  いつかまた」

 

沢山のありがとうが観客から飛んだ。

それ以上に沢山の「Slayer」というの叫びがステージに向けられた。

その1つ1つの「Slayer」には凝縮された想いが詰め込まれている。

Slayer!

Slayer!!

Slayer!!!!!

 

S L A Y E R !!!!!

 

トムは去り、無情にも観客席に灯りが点く
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暫くここから動けなかった

同じ様な人達が沢山いた

妙な静けさがあった

それは私の心にも起こっていた

ただひたすら呆然としていた

 

 

20:00~Judas Priest

 

さぁ!気持ちを切り替えて!!

・・・とは情けない事に全然出来なかった。

ジーの緊急入院に男気溢れる対応をしてくれた彼等に感謝していたし、何と言っても私にとって特別な思い入れもある、尊敬してやまない、大好きなメタルゴッドだ。

なのに曲が始まっても全然身に入らなかった。

 

少し外して一杯飲みに行く事にした

 

呆然とした状態から何とか抜け出し、戻って来た時にはSinnerの終盤だった。

大好きな一曲に喜び、私は観衆の中に飛び込んだ。

そっからは鋼鉄神の世界にどっぷりだ。

実は前回の来日時には観に行けていない。

その分、この突然の来日は飛び上がる程嬉しかった。

正直言うと、勝手に不安に思っていたギタリスト2人は、若い血をこのベテランバンドに注ぎ込んでくれ、結果、新たな魅力引き出してくれていた。

生きる伝説・Judas Priestでプレイする事を楽しんでいる様な印象も受ける。

それにつられて私達を嬉しくなる。f:id:iron-peyote:20190714134819j:image

選曲がまた良い。

前回の来日からさほど間が空いて無い事を考慮しての事なのか、レアな曲が多い。

Bloodstone、Saints in hell、Rapid fire等々…

個人的には先程のsinnerとKilling machineとHellion~Electric eyesが聴けて大満足だ。

Painkillerではグレン・ティプトンが大スクリーンに登場し胸がグッと熱くなる。

医療の発展と、彼の回復を祈る。

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ロブの声も前回ラウパで観た時よりも、ずっとよく伸びていた様に思える。

彼は努力家だ。見て聴いていて、その時のベストを出そうとしているのが伝わってくる。

鋼鉄神は何にも屈しない。

 

懐かしさと新しさ、カリスマの威厳と情熱、改めて、JudasPriestというバンドの神々しさを再認識させられた。

ラストはLiving at midnightを楽しく歌って踊って大団円。

ジーの緊急入院によって空いた穴を、こんな最高の形で埋めてくれて、大感謝、感涙である。

次回はオジーと共に来日して貰いたい。

 

 

この帰り道こそ複雑な日は無かった。

感動と興奮のライブを思い返しては気分が高揚したり涙目になったりした。

7割はSlayerの事を考えていた。

「本当に最後の来日だったのか?」

私は諦めが悪い事を自覚させられたので、こうなったら“ワールドツアーは無いけど単発来日はあり得る”と、それを最後の希望にする事にした。

解散の文字は見てないもんな!

あんなエネルギッシュで最高なライブパフォーマンスを観せられて終わりなんて信じられるか!

アラヤは「いつかまた」って言ったんだ!!

 

いつか単発でもラウパでもダウンロードでも何でも良いから、Slayerを招致して貰える様に、日本のメタル熱をガンガンにアゲていくぜ!

 

 

最後にもう一度…

 

 

ス ゥ゛レ゛イ゛ヤ゛ァア゛アア゛ア゛ーーッ!!!